hirobouさん,マーブルさん,
興味深いコンサートのご報告,いつもありがとうございます。
サインのドイツ語,ファックスで送ってくれたら,いつでも解読いたしますよ(^_^)。
私の方は,昨日,午後から岡山大学でドイツ語の講演会があり,それに出かけたので,その帰り,
ついでにフランクフルト放送交響楽団の演奏会も聞きに行きました。
あまり期待せずに行ったせいか,予想以上の見事な演奏に,大満足のコンサートとなりました。
指揮者が有名な人ではないせいか,客席の入りも5〜6割ぐらいで,もったいなかったですね。
ティンパニのエキストラの人は,さすがにうまかったです。
アンコール1曲目の《ルスラン》には,ほれぼれしました。
メインの《運命》は,何と,ホルンとトランペットがピストンのない古楽器での演奏。
ティンパニも,この曲だけは,小さめの楽器を固いバチで叩くというやり方。
一応,近年の演奏スタイルの影響を受けているのでしょうが,弦楽器は 15-14-12-10-8 と,
そんなに編成を小さくしているわけではないので,厚みのある弦のサウンドは楽しめるし,
金管楽器の独特のアクセントを伴なったオリジナル楽器でのスリリングな演奏も楽しめるし,
まさか,こんなに素晴らしい《運命》が聞けるとは,まさに,思わぬ誤算でした(^_^)。
トランペットは一人女性で,彼女の健闘ぶりも,なかなかよかったですね。
こうした見事な演奏と比べると,アバドとベルリン・フィルのベートーヴェンなんて,
ただ薄っぺらなだけで,いったい何だったんだろうという印象ですね。
今度,ベルリン・フィルがベートーヴェンをやるときにも,コントラバスは8本のまま,
ナチュラルホルン,ナチュラルトランペット,それに小さめのティンパニを使って,
こういったスタイルの演奏をして欲しいものだという気もしました。
Takuyaさん
素晴らしいサイトの開設,私も大変にうれしく思っています。
近々,リンクも張らせていただきますので,こちらこそ,今後ともよろしくお願いします。
現地にお住まいの方の情報は,大変に貴重ですので,更新を楽しみにしています。
11月は,ハイティンクの《アルペン》のためだけでも,ベルリンに行きたいと思っていたのですが,
やはり無理なので,いろいろ教えて下さるよう,期待しています。
ティーレマンは,ドイツオペラで聞いたノーカット版の《影のない女》が素晴らしかったですね。
ベルリン・フィルもきちんと鳴らせる指揮者なので,私も注目しています。
Takuyaと申します。現在ベルリンに滞在しています。
このHPの存在はかねてから知っていたのですが、豊富な知識をお持ちの方がたくさん
いらっしゃるので、「飛んで火に入る」になるのではと、いままで書き込みは控えて
おりましたが、最近自分のHPを作りまして、ベルリン・フィルに限らず、自分の
行って来たコンサートを中心にベルリンの音楽事情などをまとめてみようと
2年間限定でがんばってみることにしました。
ベルリンに来てまだ1ヶ月ですので、暗中模索といったところですが、
(さらにスコアと対照して論じる用意もないので、稚拙なコンサート評であることも
承知の上で)暇なときに来ていただいて、いろいろ教えていただけるとありがたいです。
ちなみに私も大学オケで打楽器をやっていた過去があるので、みなさんのお話はそれなりに理解できるつもりです。
よろしくお願いいたします。
10月26日、鎌倉芸術館にフィルハーモニック・カメラータ・ベルリンの演奏会を聴きに行ってきました。BPOの比較的若いメンバーで構成されている弦楽合奏団なのですが、メンバーは、
<第1ヴァイオリン>トーマス・ティム(コンサートマスター):ベルリン・フィル第2ヴァイオリン首席奏者
アンドレアス・ノイフェルド
ロマーノ・トマシーニ
<第2ヴァイオリン>・クリストフ・フォン・デェア・ナーメル
・クリストフェ・ホラーク
<ヴィオラ>・清水 直子 ベルリン・フィル ソロ・ヴィオラ奏者
・ヴォルフガング・タリルツ アンサンブルマネジャー
<チェロ>・ディートマール・シュヴァルケ
<コントラバス>・ヤノス・ヴィッツィヒ
<クラリネット>・ヴェンツェル・フックス クラリネット首席奏者
<チェンバロ>・篠崎みどり
曲目は、
・モーツァルト/ディベルティメントニ長調
・同/クラリネット協奏曲(独奏:W・フックス)
・ヴィヴァルディ/「四季」(独創:T・ティム)
〔アンコール〕シューベルト/弦楽四重奏曲「死と乙女(弦楽合奏編曲版?)」より第4楽章
モーツァルト/ディベルティメント変ロ長調からアレグロ(?)
演奏会の中で、一番まとまっていたのは最初のモーツァルトのように思えました。やる気まんまん☆ってカンジで。 次のフックス氏のモーツァルトの協奏曲、実は7月にも聞いているのですが、今回の方がノリも音も良かったような気がします。アンコールは前回と同じくドビュッシーの小品(「シリンクス」)でした。なんとなく、尺八を聴いているような印象。 ティム氏独奏の「四季」はそつなく、きれいに、という印象。彼のヴァイオリンの音はとてもきれいで(音程も正確だし)、ソリストでいうとベルとかの音に近い感じ。でもちょっと「優等生チック」というか、時々装飾音とか入れるんですが、事前に「ここはこういう装飾音を入れるぞ」とか楽譜に書いておいたような感じにきこえてしまいました。
アンコールは清水さんが紹介しての「死と乙女」が圧巻でしたね。素直に、みんなウマ過ぎ!!って見入ってしまいました(ただ、合わせるのはとても難しいみたいですが)。モーツァルトの時はタリルツ氏が日本語で紹介してました(^^)
終演後、楽屋を襲って(!!)、お目当てのタリルツ氏といっぱいおしゃべりさせて頂きました(^^ゞ〔←やっぱり楽屋のドアは全開でみんな着替えてた(赤面&爆)〕 ドイツ人って厳格でとっつきにくいというか、そういうイメージがあったのですが、いやはや、あんなに爆笑しつづける人もいるとは…(笑)。仲良し同士でツアーしてて、とても楽しいみたいです♪ サインして下さい、って言ったら、いろいろドイツ語でメッセージを書いて下さったのですが、ドイツ語全然わかんない+判読できないで全く読めません。ドイツ語勉強しろ、って事なのか?? うーん、残念(T_T)
業務出張でロンドンに行きました。
折角なので22日夜にバーミンガムに行って、ラトルの里帰り公演を聴き、
23日はコヴェントガーデン・オペラでパッパーノ指揮する「ヴォツェック」のプレミエ公演
に参加、震撼として、その余韻も覚めやらぬまま、24日帰国の途についたのですが、せっかく
近くまで来ているので、ベルリンに立ち寄り、アーノンクール指揮するベルリン・フィルの定期
公演を聴きました。
いやあ、アーノンクール抜きに音楽を語るのは犯罪ですね。
ベルリン・フィルとのオール・バッハ・プログラムには、さすがにえぐられました。
アーノンクールの指揮で、
J.S.バッハの
組曲第1番 BVW1066
ヴァイオリン・コンツェルト BWV1041
ヴァイオリンとオーボエのためのドッペル・コンツェルト BWV1060
組曲第3番 BWV1068
という、
水戸黄門の印籠みたいなプログラムだったためか、チケットが発売開始されて
すぐに「残券僅少」になったそうです。
終始ピリオドで弾かせながら、手兵CMWでは考えられないほど濃厚なバッハをベル
リン・フィルから引き出しており、アーノンクールにしか出来ない素晴らしいコン
サートでした。
アーノンクールはCMWの他に、コンセルトヘボウの名誉指揮者を務める他は、
ウィーン・フィル、ヨーロッパ室内管、チューリッヒ・オペラ、ベルリン・
フィルが主な活動範囲ですが、
組曲第3番なぞ、このベルリン・フィルとの顔合わせでないと聴けないんじゃ
ないかと思えるほど、ロマンティックなものでした。
出張やプライヴェート旅行にからめ、今年はベルリン・フィルのステージを6回、ラトルの
ステージも3回聴いているのですが、ラトルがベルリン・フィルと顔合わせする公演とは不思議
とスケジュールが合わず、
ベルリン・フィルとのステージを聴けるのは来年1月に予定されている「ロメオとジュリ
エット」「春の祭典」までお預けです。
非常に楽しみにしています。
心斎橋でラトルさんのマーラー/No.5を買いました。聴くひまがまだありませんが楽しみです。
NHKに確認してみましたところ、テープに傷があったのだそうで、
ラトルのマラ5はこの日には放送できない、との返事でした。
その連絡が担当部署に正式に入ったのが昨日だそうです。
新しい放送日は未定だそうですが、
傷の無いテープ(といってもオリジナルのコピー?)が届き次第、
日程が決まるそうです。う〜ん、残念。
王子ホールのサイト内に、ホルンのドール氏やヴィオラのタリルツ氏のインタビューが掲載されています。なかなか興味深いですよ♪
うーむ,今日は,スイミングスクールに行く日なのに,とんでもない先生のせいで
余分な会議が入ってしまい,行けなくなったではないか,まったく......
という愚痴はさておき,
>マラドーナさん
いろいろお調べくださって,ありがとうございます。
日本語版の編集が間に合えば,無事に放送ということだといいのですがね。
(担当者の皆さん,どうか,がんばってください)
このラトルの演奏会,レコ芸の11月号にも写真と記事が載っていますが,
せっかくのオケの写真の上に,でかでかとタイトルがかぶさっていて,
管楽器と打楽器の奏者が全然見えないではないですか。
最悪ですな。貴重な写真なのに,何を考えているのやら,まったく。
どうせ,あとは,たいして見るところもない雑誌なのにね。
(もっとも打楽器のシュルツとシンドルベック,コントラファゴットのマリオンさんだけは,
難を逃れて,ちょっとだけ姿が見えますが。あとコンマスの前に立つホルンのドーアも)
>アブゲリノスさん
またまた海外にご研究に行かれるのですね。うらやましいです。
それでは,岡山公演,無理はしないことにいたします。
昨日の芸術劇場のBSクラシック放送案内を見ていたら、ラトル/BPOの就任披露コンサート
をBSハイビジョンで当初通り10/26深夜(10/27早朝)0時25分から放送すると
黒崎アナが言っていましたし、字幕でも出ていました。しかし現時点でNHKの下記インター
ネット番組表では今年のヨーロッパコンサートと出ています。これではどちらを信じたら
いいのか困ってしまいます。いずれにしても26日当日のNHKの下記インターネット番組表
あるいは新聞のTV欄を見るしか確定情報はつかめないようです。
(電話で視聴者コールセンターに問い合わせてもイマイチあやふやな回答でした)
10月26日深夜(27日早朝)0時25分開始のBSハイビジョンクラシックスペシャルは
ラトルの就任コンサートから今年のヨーロッパコンサートに変更になったようです。
http://202.214.202.101/hensei/hv/week.html
0:25.20 ベルリン・フィルのヨーロッパコンサート 2002
「“エグモント”序曲 作品84」 ベートーベン作曲
「バイオリン協奏曲 ニ長調 作品77」 ブラームス作曲
「交響曲 第9番 ホ短調 作品95 “新世界から”」
ドボルザーク作曲
「歌劇“シチリア島の夕べの祈り”序曲」 ヴェルディ作曲
(バイオリン)ギル・シャハム
(管弦楽)ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
(指揮)クラウディオ・アッバード
〜イタリア・マッシモ劇場で録画〜
2:16.20 ベルリン・フィルの栄光と歴史
(指揮者)サイモン・ラトル
(指揮者)ベルナルト・ハイティンク
(指揮者)ロジャー・ノリントンほか
BS番組はよく変更があるので「またか」の感があり個人的には残念ですが、
見逃した方には朗報ですね。
また先日昨日知人から『Stabwechseln(指揮棒交替)』というTV番組について連絡が
あったのですが、以下のような内容だったそうです。
(どこかのメールマガジンにドイツ在住の人が書き込んでいたということです)
「先日(10/5)テレビで、『Stabwechseln(指揮棒交替)』ベルリン・フィルの首席
指揮者選びのドキュメント番組を見ました。NHKの共同制作でしたから、もう
日本でも放送されているかもしれませんが、これは1998年夏からオーケストラ
の団員が民主的にどう自分達の指揮者を選ぶか、その会議の様子や団員達の意
見、候補の指揮者との練習風景や彼らの発言等を交えて、発言者一人一人の音
楽に対する熱い思いが伝わってきてとても興味深い番組でした。」
非常に興味深く画期的な内容であり、NHK共同制作ということらしいので近い将来日本でも
放送されるに違いないと思いますが、大変に楽しみです。
最上さん こんばんは。
>Berliner Symphoniker は,Berliner Sinfonie-Orchester ともまた別なのですね。
ハイ、Berliner Symphoniker は、昔 Symphonisches Orchester、Berlin と言う名称の西ベルリンのオケで
したが、壁が崩れて今の名前に変わりました。以前ヴェルナー・テーリヒェンの息子のヨッヘン・テーヒェ
ンがトランペットを吹いておりました。
>> ちなみに,11月3日は,ご出演されるのでしょうか。
?。11月3日はロンドンでティルソントーマスのマーラーの9番シンフォニーを聴く予定にしております。
ショップでこの話題の新譜を見てまず感じたのは、演奏云々よりも、レーベル(EMI)のこのコンビにかける意気込みでした。ラトルの腹巻並みに派手なジャケット、カラヤン・サーカスをかたどった“SIMON RATTLE & BERLINER PHILHARMONIKER”のトレードマーク…なんだかちょっと複雑な心境です。そういう時代なのでしょうね。
冒頭のTpの3連符、奏者の緊張が伝わってきます。1回目はちょっと野暮ったいですが、あとはお見事。
最初の数十小節で、これはかなり精巧な演奏を目指しているなぁと思いました。弦の刻みの細かいアーティキュレーションがかなりハッキリとわかります。
録音のせいでしょうが、中音域の響きが絞り気味で、全体的にドライな印象。良く言えば引き締まった音で、トゥッティでも混濁しません。逆に、このオーケストラの魅力のひとつでもある弦セクションのマッシヴなボリューム感が少し犠牲になっているように聞こえます。特に第4楽章が僕としては物足りませんでした。
ティンパニはヴェルツェルでしょうか?この人のティンパニは響きの拡がりが素晴らしいと思います。第1楽章のソロもとても美しい音です。ただ裏を返せば、細かい音符がハッキリ聞こえないのが難点です。
第3楽章はシュテファン・ドールの見事な演奏。鳥肌が立ちました。ところで、マーラーが指定している“Holzklapper”とはどんな楽器なのですか?このアルバムでは竹ひごを束ねたような物で叩いているように聞こえるのですが、他の演奏、例えばアバドとのアルバムではウッドブロックのようにもっと木質の音がします。
第5楽章は割りと手堅くとまとめています。テンションはアバド盤の方が高いのではないでしょうか。そして、カラヤン盤の方が派手です。特にカラヤン盤の749小節からのイケイケノリノリのヴァイオリンは圧巻ですね。
正直に言うと、記念碑的なライブ・アルバムとしては、僕的にはアバドの《巨人》の方が感動的でしたが、今後のリリースが楽しみです。この第5番のDVDも是非発売して欲しいです。
モーストリークラシックによると10月26日のハイビジョンに続き、FMでも下記の通り
放送されるようです。EMI盤と比較できて楽しみですね。
11/10 15:00〜17:30(18:00?)
海外クラシックコンサート ラトル、ベルリン・フィル芸術監督就任コンサート
アデス:Asyla、マーラー:交響曲第5番、
ベートーベン:交響曲8番&6番(5月のウィーンでのWPhのコンサート)
皆さん、とても詳しいので感心してしまいます。
また質問ですが、マレットのグリップ部分につけているオレンジ色のゴムの正体は一体何なのですか?打楽器用のアクセサリ商品としてドイツ国内で発売されているものなのでしょうか?
あのゴムはN響でも見たことがあります。久保氏のマレットの中に何組かありました。どの公演かは忘れましたが、《巨人》の2番(1番は百瀬氏)を叩いていた若い奏者はすべてのマレットに付けていました。ベルリン・フィルのコンサートの開演前にフォーグラーがティンパニの上にマレットを無造作にばら撒いていたのですが、その中にもこのゴムのついたマレットが何組かありました。
ちなみに僕は都市ガス用のゴム管を代用しています。マレットの種類、用途、奏者のフォームにもよるので、一概に良いとは言えないのですが、グリップが安定します。僕は手に汗をかきやすいのでとても重宝します。
最上さん、今日は。
1957年のカラヤン/ベルリン・フィルの来日公演時のアンコール曲について有難うございました。
タンホイザーという記録もあるのですね。
実際はどうだったのか、国内の新聞の記事(1957年)を探すと見つかるかもしれません。少し調べてみます。
KARAJAN CENTRUMのアーカイヴにはFurankfurter Allgemeine Zeitungに載った記事がありますがアンコールについては触れていないようです。
アンコール曲についてHuntのphilharmonic autocrat 2には演奏日の特定はしていませんが6つの演奏旅行について書かれています。1957年以外では、
1950年1月のVSOとのドイツ旅行:シュトラウスの皇帝円舞曲とワーグナーのマイスタージンガー前奏曲
1954年10、11月のPOとの旅行:ヴェルディの「運命の力」序曲、ワーグナーのマイスタージンガー前奏曲
1955年10、11月のBPOとのアメリカ旅行:フィンランディア、ヴェルディの「運命の力」序曲、スーザの楽曲
1959年10、11月のVPOとのワールドツアー:シュトラウスのラデッキー行進曲など
1962年3、4月VPOとの演奏旅行:ワーグナーのマイスタージンガー前奏曲、シュトラウスの「美しく青きドナウ」
が掲載されています。
アブゲリノスさん
また詳細で貴重な情報,ありがとうございます。
さて連休ですが,別に何も予定がないので(^_^;),幸い,職場でのんびり仕事しています。
ヴィアヴァイツキーは,同じマーラー5番を1995年に大阪で聞いた時には叩いていたのに,
数年前の岡山では出演していなかったので,もうインバルの指揮での演奏旅行で,
マーラー5番ばかり演奏するのに飽きたのかな,などと勝手に思ったりもしていたのでした。
Berliner Symphoniker は,Berliner Sinfonie-Orchester ともまた別なのですね。
残念ながら,大阪より西には来ないようなので,今回は断念です。
Pauke は,幻のビデオですね。6〜7年前に,たろうさんからその存在は聞いていたのですが,
なかなか見つけられずにいます。人類の遺産なのだから,DVDで再発売して欲しいものです。
ゼーガースがブラウンシュヴァイクにいた話は,本人からも聞いたことがあります。
1993年秋,ブラウンシュヴァイクで小濱妙美さんという香川県出身のソプラノ歌手が,
《タンホイザー》のエリーザベトでドイツデビューすることになり,私も聞きに行ったのです。
この劇場の若いティンパニ奏者が,ゼーガースと同じように,マレットにオレンジのゴムをつけて
いたので,94年のベルリン・フィルの来日公演の際,ゼーガースと話す機会があったときに,
ドイツでは,こういうゴムが流行っているのかと質問したのでした。
そしたら,そのブラウンシュバイクには,自分もいたことがあるとのことでした。
なお,先に
> ちなみに,11月3日は,ご出演されるのでしょうか。
と書いたのは,話の流れから実に唐突でしたが,アブゲリノスさんご自身のことでした。
誤解を招く書き方で,大変に失礼いたしました(_ _)。
もちろん,お答えなさらなくても構いませんので,あまりお気にされませんよう。
広瀬さん、こんにちは。最上さんに替わって回答申し上げます。
ライナー・ゼーガースは、ベルリン・フィルの前はおっしゃるように西ドイツ放送協会交響楽団(=ケルン放送響)
その前はブラウンシュバイク歌劇場のティンパニスト。有名なショーバー教授の生徒さんです。
(ちなみにお父さんはデッサウのフルーティスト、お祖父さんはゲヴァントハウス管の首席トランペットでした。)
最上さん、こんにちは。どんな連休をお過ごしですか?
ところでヘッセン放送協会交響楽団(=フランクフルト放送響)の Solopauker の
ペーター・ヴィアヴァイツキーが長いこと病気でティンパニにエキストラが入って
います。おっしゃるように前回はミュンヒェン・フィルのシュテファン・ガーゲル
マンが同行しました、今回は元バンベルガー・シンフォニカーのデイヴィッド・プ
ント教授がエキストラとして演奏する予定です。残念ながら岡山の演奏会に出演な
さるかどうか、現時点ではわかりません。
ちなみに、現在来日中のベルリン交響楽団( Berliner Symphnoiker )の Pauker
イェンツ・P・カッパートはフォーグラーの弟子でマレット作りの名人です。
NDR(北ドイツ放送協会)製作の「 Pauke 」と言うビデオにフォーグラーと一緒に
出演しています。
さて,ゼーガースについてですが,1952年生まれなので,今年で50歳ですね。
JPCの冊子に,経歴やインタビューなどが載っていた記憶があるのですが,
今探しても,なかなか見つからないので,これはいずれまた。(もうご存知でしたか?)
私がゼーガースのプレイを初めて見たのは1993年9月で,ベートーヴェン4番と《家庭交響曲》
さすがに巧いとは思いましたが,驚いたのは,94年来日公演でのマーラー9番。
第1楽章後半の有名なソロの大爆音。あれは凄かったですね。
95年春に聞いた《エレクトラ》のティンパニは,その大爆音の連続という感じでした。
もっとも,その後は,それほどの大音量は耳にしなくなりましたが。
おっしゃるように,フォームがきれいなので,両手でのダブルも映えますね。
1997年のベルリン州立歌劇場来日公演では,《ワルキューレ》と《ヴォツェック》で
ティンパニを叩くのを聞きましたが,改めて,うまいなと感じました。
> 1989年録音のアバドの《巨人》ではゼーガースが1番、フォーグラーが2番を叩いていますね。
> ティンパニ的には一大イベントです。
ティンパニ奏者を2人使う曲でも,パウカー2人が叩くのは珍しいので,まさにそうですね。
それ以前では,カラヤンの幻想ぐらいでしょうか。(下記アドレスに写真あり)
フォーグラーは,アバドになって,カラヤンの時の3分の1の音量で叩いていたという話なので,
やはり,アバド時代は不幸だったのかなと思っています。
アブゲリノスさん,
いつも,貴重な情報,ありがとうございます。
フランクフルト放送響の来日公演というと,この近くでは,10月30日の岡山公演がありますが,
プログラムがブルッフと運命のようで,こちらの気合いが,今一つというか(^_^;)(_ _)。
もっとも,この日は,午後から岡山に行く用事ができそうなので,用事がすんで間に合えば,
せっかくなので,聞きに行くかもしれません。
フランクフルト放送響というと,数年前も,岡山にマーラー5番を聞きに行きましたが,
この時は,ティンパニはミュンヘン・フィルのガーゲルマンでしたね。
ちなみに,11月3日は,ご出演されるのでしょうか。
1957年の来日公演の話題でしたら,この番組がぜひ見てみたいですね(^_^)。
マラドーナさん,ご紹介,どうもありがとうございました。
私もこれから,リクエストしてきましょうかね。ここをお読みの皆さんも,ぜひいかがですか。
1957年のアンコール問題は,実は私も詳しく知りたいと思っていたところです。
ムックのベルリン・フィル100周年史に,1957年日本公演の資料が掲載されているのですが,
そこには,アンコール(Zugabe)として,《タンホイザー》序曲と書かれているのです。
(この資料は,下のアドレスで見れるようにしておきました。)
初日11月3日,東京での特別演奏会は,最近,貴重な録画が放映されましたが,
運命の演奏にもかからわず,ステージ上に,ハープ奏者,チューバ奏者,打楽器奏者まで,
すわっていたことは,ご記憶ですよね。
どう考えても,これは,アンコールに《タンホイザー》を予定していたということでしょう。
もちろん,実際には演奏されなかったのかもしれませんが。
この日,運命のあとに,アンコールとして《タイホイザー》が演奏されたのか,
されなかったのか,これについて,まず正確な情報を知りたいと思っています。
それから,バッハのアリアは,録画の一部だけが残っているのか,
ちょっとだけ放映されたことがあったはずですよね。
私の記憶では,会場は東京ではなく,名古屋とか記されていたように思います。
アンコールの件は,2001年5月の掲示板でも話題になったのですが,その時にヘボモンケさんから
ご指摘いただいたテーリヒェンの本には,次のように書かれています。
旅行に出てフルトヴェングラーが指揮した演奏会のあと、バスクラリネット奏者、
トロンボーン奏者と打楽器奏者は、演奏会プログラムに出番がなくても、アンコール
のためだけに燕尾服を着なければならなかったのだが、カラヤンはこのアンコールの
やり方は当座は受け継いだものの、大がかりな『タンホイザー』序曲からずっと短い
バッハの弦楽のための『エアー』に切りかえた。しかし、この好意的なポーズものち
には省略されるようになったが、それはプログラムが骨が折れるものだったためでは
ない。演奏会自体もしだいに短くなっていた。
(『フルトヴェングラーかカラヤンか』 高辻知義訳 148頁)
アンコールを短めなものに切りかえたのが,ちょうど1957年の日本公演の時期なのでしょう。
ということで,バッハのアリアは,演奏はされたようですが,どの都市で演奏されたのかまでは,
わかりませんね。あと,ワーグナーがアンコールで演奏されたことは,あるのでしょうかね。
もし何かわかりましたら,私にも教えて下さい。
ラトル時代の幕が,まずは順調に切って落とされたようですが,
新体制も順風満帆というわけではなく,インテンダントのオーネゾルクが,
今年限りで辞任するようですね。
辞任の理由は,はっきりしてはいないようですが,急激にあれこれ改革しようとしたので,
まあ,団員側からの反発もいろいろあったのでしょうかね。
ベルリン芸術週間との関係も悪化したとか,春頃の新聞にも出てましたしね。http://morgenpost.berlin1.de/archiv2002/021009/feuilleton/story554220.html
今晩は。
質問があるのですがご存知の方がいらっしゃいましたらお教えください。
1957年カラヤン/ベルリン・フィルの来日公演の時にアンコールとしてマイスタージンガー前奏曲、バッハのアリアが演奏されたとのことです(Huntのphilharmonic autocrat 2,p138)。
これらアンコール曲がどの日の演奏会で行われたか特定したいのですが、ご存知ではないでしょうか。
宜しくお願いします。
マラドーナさん、ユウキのちち殿、こんばんは。
ラトルのマラ5、私も本日入手いたしました。
先に紹介した現地の同僚が「きっと、早く聴きたかろう」と言って、1枚余分に予約して、
私に送ってくれました。結果的には、国内での販売とほぼ同じタイミングになったようです。
初めまして。先月BS2で放映されたヨーロッパコンサート2002(アッバード指揮)
を見損ねてしまいました。こちらは今後再放送の予定があるか
ご存知の方いらっしゃいましたら教えてください。
9月7〜9日のコンサートの他にコンサート後の10日にもレコーディングセッションを設けた
ようですね。ライブでどこか気に入らなかったところがあったのかも知れませんね。
たびたびすいません。
さきほど再びHMVからメールが来て(前のメールから半日後)今度こそ「入荷しましたので配送します」との知らせ、よかった、楽しみです。
お騒がせしました。
ではまた。
最上さん、書き込みにはいつも必ず丁寧にコメントをいただき恐縮しています。
さて、標記の件ですが、今日輸入盤が発売ということで、インターネットのHMVショップでずいぶん前に予約して、今日帰ったらHMVからメールがきてたので、てっきり「入荷したので送りました」という通知かと思って楽しみにしてメールを読んだら……ガックリ!
何と「メーカーからの入荷遅れにより配送が遅れます」とのこと。
こんなことなら、マラドーナさんのように直接店舗へ行って買ってくればよかった。あぁあ。
ではまた。
先程タワーに行ったら輸入盤が売られていたので早速ゲットしてきました。
欧州と同時発売なのでしょうか。
今NHKで『もう一度見たいあの番組リクエスト』の番組データベースに、
1957年11月22日放送のNHK短編映画 『ベルリンフィルハーモニー 来日の記録』
があったのでリクエストしました。
59年や66年にはノミネートされていないようでした。
他の番組にも色々とリクエスト出来るようですので、興味がおありでしたら
http://www2.nhk.or.jp/tv50/archives/index.html
をご覧下さい。
貴重なお話ありがとうございます。ゼーガースの公開レッスン、本当にうらやましい限りです。僕はまだ生で彼を見たことがありません。
広瀬さんの『ゼーガースレクチャー』から伺える様子はほぼ想像通りでした。ご指摘のように力が抜けているように見えますが、よく観察すると腕全体は勿論、インパクトの瞬間に向けて重心(骨盤の上辺り)の動きを巧みにコントロールしていて、強奏ではかなり深く打ち込んでいる様に見えます。
1996年来日時の《第九》ではフォーグラーの演奏を間近で見ることが出来ました。ブラウン管の映像からはかなり豪快な印象を受けていたのですが、実際に近くで見ると非常に細やかな感じで、音に華があるなぁと思いました。
1977年のカラヤンの指揮による《第九》のアルバムは間違いなくフォーグラーのティンパニでしょう。コーラスは最低ですが、オケは最高です。特にティンパニがお見事。(ちなみにこのアルバムの第2楽章の冒頭と終止をパソコンの起動、終了の音に使ってます。)しかし残念ながら1996年来日時にはあのキレの良さはやや失われていました。
1989年録音のアバドの《巨人》ではゼーガースが1番、フォーグラーが2番を叩いていますね。ティンパニ的には一大イベントです。
ヘッセン放送協会交響楽団(フランクフルト放送響)のゲスト・ティンパニストとして
来日予定です。以上
ゼーガースについての書き込みも,いろいろありがとうございます。
彼については,明日以降,また別に書かせてください。
なお,ぐ。さんご質問の82年バンベルク響のブル8のティンパニ奏者ですが,この人ですよ。
http://www.regental-medien.de/lefima/d34com_punto-d.html
現在は,バンベルク響をやめて,ベルリン音大の教授のようですね。
宮崎さんの連載で,デーヴィッドとして名前が出てきた人です。
バンベルク響のオーディションの時,何と,ゼーガースまで落ちて,
最後に残ったのが,どちらもフォーグラー門下のデーヴィッドと宮崎さんという話でしたね。
>宮武さん,ユウキのちちさん,先天性頓馬さん
マーラー6番の話から,指揮の先振りに到る話まで,貴重なお話,いろいろありがとうございました。
第3楽章のアクシデントは,宮崎さんの連載によれば,ステージ天井のライトの電球が
破裂したらしいですね。よりにもよって,という感じですが。
ところで,第4楽章の最後の一撃,ライブ録音で確認すると,いろいろ興味深いです。
1977年6月17日のパリ公演では,カラヤンの唸り声とともに,一気に鳴り出してます。
1977年8月27日のザルツブルク公演は,裏青盤でも出ていますが,
唸り声が聞こえないかわりに,弦楽器がフライング気味で出てますよね。
一度,カラヤンの唸り声についても,いろいろ議論したいものと思っています。
先振りについてですが,1977年の日本でのカラヤン指揮者コンクールを見に行った人の話だと,
指揮した日本人は,指揮から間をおいてオケの音が出てくるので,みんな戸惑っているようだったとのこと。
高関さんが,一番,戸惑いが少なかったんじゃなかったんでしょうかね。
私は,こういう伝統は,大事にして欲しいと思ってますが。
>あるまじろさん
ラトルの就任直後の貴重なプログラムが聞けたようですね。ご報告,ありがとうございました。
《子供と魔法》,私も昔,打楽器パートを演奏したことがあり,
そのために,スライド・ホイッスルまで買ったのですが(^_^;),
この楽器,演奏会形式でも,ちゃんと使うんですよね。
>うにょさん
私がマーラー5番の全曲を初めて聞いたのが,中学校の時に年末にFM放送されたそのライブ演奏で,
当時出たばかりの全音のスコアを見ながら聞いたなつかしい記憶がありますね。
オープンデッキでも録音したのですが,そのテープはうっかり消去してしまったので,
その音源,何とか私も捕獲したいと願っています。
>yamt さん
フルカブの安永さんは,いいですよね。ヤンソンスの《アルペン》の時,
コンマスは安永さんだったのですが,往年のサウンドの輝きが聞けたのは,
安永さんとビオラのクリストのお陰だと今でも信じています(^_^)。
>みくさん
部活でオケということは,まだ学生さんなのですよね。
感受性の豊かな若いうちが,音楽にも一番感動する時期だと思うので,
今のうちに,いろいろ一流の演奏が聞けるといいですね。
ドイツでベルリン・フィルを聞くのでしたら,最近はぐ。さんの書かれて
いるように,直接,HPで買えるようなので,便利になりましたね。
売り切れでも,現地に行けば,余った券を入口に売りに来る人などから,
何とか買えるように思います。
なお,私の若い頃の(^_^;)オケ鑑賞記(ティンパニ奏者中心)を
最近,下記にアップしていますので,ご関心のある方は,どうぞ(_ _)。
http://www.ec.kagawa-u.ac.jp/~mogami/pauker02.html
>ぴーすくさん
情報,ありがとうございます。その方は現在の団員ではないですよね。
エキストラとしてステージに立った日本人は,たくさんおりますので,
そういった方のお一人なんでしょうかね?
ゼーガースはフォーグラーに比べると少し地味ですが、音程の確かさという意味では、類例のないティンパニストだと思います。ティンパニは所詮倍音が多く、なかなか綺麗に音程を出すことが難しい楽器です。どうしても響き全体で勝負みたいな感じになってしまいますが、ゼーガースが叩くと、見事に音程が浮かび上がってきます。しかもかなり精緻な音程の取り方をしてます。生で聞いていても、音程のコントロールレバーをかなり神経質に動かしています。その特徴はCDで聞いても明らかで、彼が叩いていると、きれいに音程が出ています。これで、もうすこし良い意味での「はったり」があると鬼に金棒なんですが、無い物ねだりでしょうか。ちなみに、過去ログの2002年6月のところに、小生のゼーガースレクチャー記事があります。(自己宣伝で失礼しました。)
広瀬です。ゼーガースは、あちこちでトラをしています。
僕の知っているだけでも、ベルリン国立歌劇場日本公演、マゼル・バイエルン放送交響楽団、マゼル・スーパーワールドオーケストラ、紀尾井シンフォニエッタ等々。
オケの格としては、ベルリンフィルの方が上なので、降格となるBRsoへの移籍は普通はないでしょう。また、僕の知っている話では彼はベルリンのまえはケルン(確か放送響?)にいたと言うことです。どうでしょうか、最上さん?
そういえば一昨年(?)、マゼール/バイエルン放送交響楽団の来日公演でゼーガースが客演していました。ベルリオーズの《幻想交響曲》で1番を叩いていたので、まさか移籍したのではないかと心配になりましたが、ベルリン・フィルの公式HPには彼の名前があったので一安心しました。
みくさん江。
BPhのチケットは、BPhホームページから取れます。
ただ、演奏会によっては、1年前に「売り切れ」となる場合がありますので、
メールでしつこく問い合わせる必要があります。私の場合、98年にベルリンへ
行ったときの顛末を以下のページに書いて置いてありますので、ご笑覧下さいませ。
3連発、失礼しました(_ _)。
最上さんに質問です。
もしかして彼、以前バンベルク響にいませんでしたか?
82年9月の日本公演で、ブル8のティンパニを叩いていたのは、
どうもゼーガースのような気がしてなりません。特にばち裁きでそう思ったのです。
昨日NHK教育でやったものをヴィデオにとって、午前中空き時間に見てました。
カラヤン時代の弦の分厚さと(あれで14型というのだから驚き!)力強さ、
そして音楽にひたむきに、しかしとっても楽しそうに取り組んでいるBPhに
感嘆の声を挙げながら見ていました。ラトル効果、とでもいったらいいのか、
あるいはマリスの棒がオケをそうさせたのか…相乗効果でしょうね。
その前に少しだけ、ラトルのマラ5をやっていましたが、これまた凄かった!
棒云々、オケ云々をいうのはなんかアホくさいくらい、そこにはただ
マーラーの「音楽」があるだけ。今週末にも日本で発売されるCDが楽しみです。
久方ぶりにBPhの「オケの一体感」を味わえたひとときでした。実演聴きたい(^_^;)。
はじめまして。
先日、某掲示板の過去ログで以下のような宣伝?をみつけました。
>8月25日(土) 群馬県片品村の菅沼キャンプ場にてベルリンフィル ホルン奏者 森秦と木管五重奏の野外コンサートを企画しております。(後略)
2001年の8月のことのようですが、ここにある森秦氏とは? BPO団員なのでしょうか?
どなたかご存知であれば。。
私はベルリンフィルの事を全然知らないのですが、あの演奏は前から大好きでした。
それでこの前テレビでやっていたのをみてドイツでベルリンフィルの演奏が聴きたいと思ったのですが、どうやってチケットを手にいれればよいのですか?
私も部活でオーケストラをやっているのですが、ああいうふうに気持ちの良い演奏をしてみたいものです。
みなさん、色々知っていらして尊敬してしまいます。
はじめまして。話の腰を折って申し訳ありません。
アマオケで打楽器を叩き始めて10年目になります(現在休止中ですが)。
ゼーガースは僕が最も多くを学んだティンパニ奏者です。そもそも、高校まで習っていたフルートをあっさりやめて打楽器に乗り換えたのも、ベルリン・フィルでのゼーガースのパフォーマンスに圧倒的な衝撃を受けたからです。フォーグラー以前の名手たちに畏敬の念を感じつつも、ビビッときたのはゼーガースでした。大学のオケに在籍中は、映像、音、演奏解釈などあらゆる側面から、少ない脳みそをフル回転して、ゼーガースの打撃フォームを研究しました。力学的な側面に限って言うなら(少々ナンセンスですが)、僕の知っているティンパニストの中で最も合理的な叩き方です。特にロール打ちでのダイナミクスの鋭い変化や、最強音でのストロークの安定性は抜群です。
フォーグラーやテーリヒェンについて書かれた記事はしばしば見かけるのですが、ゼーガースについては、このHP以外では見たことがありません。彼についてもっと詳しく知りたいので、レスをいただければ幸いです。
以前に一度だけ投稿させて頂いた先天性頓馬と申します。
指揮の先振りについての論議に、少しお仲間に入れさせて下さい。
アバドの指揮がオケより先か後かという点ですが、この人は昔から基本的に先振り中心だったと思いますね。皆様ご存知のように、BPOには、フルトヴェングラー(あるいはニキシュ?)の時代から指揮より遅れて音を出す伝統があったと言われています(多くの団員がそう証言しています)。安永氏がアバドの指揮をBPOに合っているとコメントしていたのも、(確信は持てませんが)その辺りを指していたのではないでしょうか。
しかし、一昨年の来日時のベートーヴェンでは、噂によるとかなりリアルタイムに近い振りだったとのこと。これをBPOの伝統を壊すものという意見もあったようです。
最近のアバドがオケと同タイミングで(あるいは遅れて)振る場面が多いとすれば、それはアバドの体調の影響もあるでしょうが、それ以上にオケが古楽器スタイル(と言っていいのかな?)で演奏する機会が増えたことによる影響ではないかと私は思っています。ラトルが客演でラモーを指揮した時、弦楽器にノンビブラートを要求したのと同時に、指揮から遅れずに(つまり一呼吸ためることなく)ストレートに音を出すことを徹底的に求めたという話をどこかで読みました。おそらくアーノンクールも同じようなことをオケに要求していると思います。アバドの方も、あのベートーヴェンのスタイルからすれば、いつもの先振りではない形をとっていてもおかしくはないでしょう。
問題は、これがBPOの伝統的美質とは相反するという見方も出来ることではないでしょうか。特にワーグナーやR・シュトラウス辺りの後期ロマン派では、この最近の特徴が全く裏目に出る可能性は確かにあると私は思います。以前のアバドは「BPOは、今でも曲目によっては伝統的な重厚なスタイルで演奏出来る」と語っていたようですが、最近のBPOは果たしてどうなんでしょうね。
私は、ラトルによって果たして伝統が甦るかはもう少し様子を見ないと何とも言えないような気がします。少なくとも今のところ、ラトルは、アバドや他の古楽器系統の指揮者によるスタイルの変化をこのまま踏襲していく可能性が強いような気がするのです。もっとも、曲目によってがらりと演奏様式を変えることもあるラトルのこと、そのうちアッと驚く演奏をやってくれるかもしれませんが・・・。
ユウキのちちです。
宮武さん、
79年普門館のあのマラ6をナマで聴かれたとはうらやましい限りです。
当時まだ学生で金がなかった小生は名古屋からの旅費が捻出できませんでしたが、同じサークルのリッチな先輩たちから聴きに行った話を聞き、伝説の演奏会となっていました。
その中でもやはり話題になっていたのがラストのカラヤンの棒で、
曰く「なんと両手でタクトを持ち祈りを捧げるように振り下ろしたんだよ」という話に、あの曲ならと妙に納得していた覚えがあります。
さて、最上さん、
その裏にあんな話があったとは、驚きでした。
たまたまというか、今年2月にマーラー6番を演奏したばかりだったこともあって、宮崎氏の話は特に興味深く読ませていただきました。
ただ、ちょっと疑問に思ったのは、宮崎氏が書かれたように「カラヤンの両腕が,ゆっくりと上がって伸び切り,低い唸り声とともに,渾身の力を込めて振り降ろされた」ならば、或いは宮武さんの書かれたように「両手で握ったタクトをゆっくりと本当にゆっくりと持ち上げ、そして突然振り下ろすというものだった」ならば、裏話に書かれているようにベルリンフィルのメンバーは果たして本当に「出られなかった」のでしょうか?
というのは、マラ6の最後の一撃というのは、スコアを見ても分かるようにその直前の小節がいくら延びようと関係なく、楽員は、いわば曲を新たに開始するときのように、簡単な合図があれば入れる性格のものだからです。
つまり、ゆっくりあげた棒をゆっくり振り下ろしたのなら別ですが、カラヤンが「渾身の力を込めて」「突然振り下ろし」たならば、プロのオケなら何の苦もなく(例えばブラームス1番の冒頭程度の容易さで)入れると思います。
だから、カラヤンが棒を振り下ろしてから「全身がブルブルと震え,膝近くで固く握りしめられた両の拳が,たまりかねてパッと開かれた」のは、カラヤンが「……誰も出ない!」と焦れたから(団員も入れなかったから)ではなく、指揮者とオケ全体が「ここで
出る」というタイミングが心の深いところでむしろピタッと合致したものと思います。
(とここまで書いてきて、そんなことは最上さんも(なかんずく宮崎氏も)分かった上で書いていらっしゃるのではと今頃気づきました。であればすいません)
閑話休題
>それにしても,最近のベルリン・フィルやウィーン・フィルって,どうなんでしょう。
>以前は,指揮よりも少し遅れて音が出ると言われていましたが。
そういう印象は確かにありましたね。
あと、指揮に遅れてということとは違いますが、特にベルリンフィルのtuttiでは、低弦や打楽器より金管はほんの少し遅れて出る(というか、低弦や打楽器にほんの少し先導してもらう)というのが基本になっていたと思います。
ともあれ「指揮より少し遅れて音が出る」印象については、次のように思います。
小生、アマオケで演奏とともに練習指揮もかれこれ20年近くやらせてもらっていておりますが、その中で感じたことは、アマオケがプロオケともっとも違うのは指揮に振られてしまうところです。
以前持論でも書かせていただきましたが、指揮者がもっとも気持ちよく振れるのはオケよりほんの少し先に振っているときで、オケをドライブしている感じになれるときです。
ところがアマオケでは少し先に振ろうとしても、オケがそれに遅れまいとしてついてきてしまい、かえって指揮者も気持ちよくなく、音楽全体も余裕のないつまらない音楽になってしまいがちです。
それがプロオケでは(中でもベルリンフィルなどのスーパーオケでは)指揮者が振りやすいテンポ感がオケ全体として感覚的に備わっていて、それがとりもなおさず端から見れば指揮より遅れて音が出るように見えるということになるのです。それがアマチュアに最もまねのできない点だと感じています。(オケが自分のテンポを持っているという表現の仕方もあります。自分のテンポといっても、テンポを動かそうとしても頑と聞き入れず決まったテンポでしたできないという意味ではないです、念のため)
ただ以前書いたように、(宮武さんの意見とは正反対ですが)近年のアバドは先振りしすぎで、オケもさすがにテンポ感が乱れがちでした。
ラトルの指揮振りを見ていると、そういう意味でもよき伝統を取り戻してくれるような気がして、期待しているのです。
最上さんの雑感(久々の更新(^^;)で、思い出しました。
>最後の一撃は凄かったですからね
ほんとに凄かったです。その時の感想を直後ではなく数年後ですが書いたものを
恥ずかしながら転記します。
・・・息の根を止めるとどめと言うか、あるいは断末魔というか、
あのトゥッティの所のカラヤンの指揮は、見ないと思い付かないが
それを見ると全く納得させられる、まさに音楽を動きで表現した様な
もので、それは、消えて行くバスクラリネットとチェロと共に
両手で握ったタクトをゆっくりと本当にゆっくりと持ち上げ、そして
突然振り下ろすというものだった。オーケストラにも聴衆にも先が
予期できない点で極度の緊張をもたらした。しかし、音楽はああいう
方法でしか表現されないだろう。それゆえ、マーラーの特に6番とか
9番とかは、プロのオーケストラでもそう容易に取り組める作品では
ないのではないか。あそこで拍を割ってトゥッティへ持っていかなければ
奏けないようなオーケストラでは、楽譜をただ音にしたにすぎない。
カラヤンとベルリン・フィルがいったい何者かをまざまざと示した演奏で
あった。
今でも鮮明に思い出せますね。鳥肌が立ちます。今思うに、よくぞあんな時代と
同時代に生まれついたり! 幸いなるかなです。
余談ですが、あの日、第3楽章の全く陶酔している時にまるで銃声のような
乾いたパーンという音がしたではなかったですか? 確かさすがのカラヤンも
一瞬腰を抜かした(?)かのようにガクッと姿勢が崩れたと記憶してますが、
あれ、何だったのでしょうね。固いプログラム冊子を落としたらあんな音に
なるのかな? びっくりしました。
>以前は,指揮よりも少し遅れて音が出ると言われていましたが
今、アバドでのを見てると、なんか棒のほうが後からみたいな場面が多い
ような気もします。彼の場合は歌を流す(カラヤンの時のレガートの流麗
というのとは別な概念の「流れ」です)特長があるので、そういう感じに
なるし、どうも体調の所為で必死みたいな時もあるように見えます。
ラトルは、吉田秀和さんが、獣を追う狩人のようなあの棒に振り回されて
音楽をするというのは自分だったら耐えられない、みたいなことを
書かれていましたが、ラトルの指揮の好き嫌いは別として、この表現は
鋭いと思います。何がしたいのかはっきりわかる強い棒ですよね。
余談のほうが長くなってしまいました。(^^;
コンサートマスターについての解答有難うございました。
30代のコンマス登場となると、安永さんはかなりフルカブになってしまいましたね。
先週末にラトル/ベルリンフィルの定期を聞いてきました。
プログラムが個人的にイマイチ(メシアンの神の顕現の3つの小典礼
とラベルの子供と魔法)でしたが、楽しめました。
特にラベルは、開始から吹き続けのオーボエ(マイヤーとハルトマン)
が完璧なハーモニーを作っていて鳥肌もんでした。オケのメンバーは
シェフが振るだけあって、どの楽器もソロ奏者で固めていました。
ホルンソロはバボラクが吹いていたように見えました。
ホールには盛大にマイクがぶら下がっていたので、そのうち放送
されると思います。
それから、フィルハーモニーの売店でラトルのマラ5が売られて
いたので買ってきました。なかなかの売れ行きでしたが、大半は日本人
が買っている様に見えました。ベルリンの大手CDショップでも見なかった
ので、先行発売でしょうか。
今、聞いているのですが、非常に気に入りました。ドールのソロも
素晴らしいです。とにかく聴いてください。
ヘボモンケさん、早速のレスありがとうございます。
こちらでは初めてです。よろしくお願いします。
いやぁ、じかにクレッツァー氏にお話を伺えるとはうらやましい限りです。
そうでしたか、あれはクレッツァー氏が吹いていたのですね。
野太くて素晴らしい音ですね、やっぱり。モンケB♭ですか。
でも、仰るとおり、正規盤の録音とは全然雰囲気が違いますね。
違う人が吹いているのかと思いました。
ところで、実は僕も少し前にモンケB♭購入しまして。
中古で80年代製だと思うのですが、大変な楽器です。いやはや。
ベルは大きいし、ボアは太いし。で、刃物で切りつけたような
ロゴがかっこいいですねぇ。
現在MP探索中です。マイヤーと音が全然違うので、色々使い分け
られそうです。
が、吹く時間がなくなってしまいました!(泣)
それでは、また!
うにょさん、御無沙汰してます。
こちらでは初めてでしたでしょうか?またよろしくお願いいたします。
84年の大阪でのローマの松のカタコンブのTpのソロについてをクレッツァー氏にお聞きした時に、
カラヤンとのマラ5の話もお聞きしました。
私は誤解していたのですが、73年3月のDGとの録音時には、未だクレッツァー氏はBPOに正式採用をされては
おらず、当時所属していたハノーファーのオケの首席奏者の立場で、トラで録音に参加してあのソロを
吹いたそうです。試用期間中だったのだとは思いますが、凄いですね。未だ前任のベゼニック氏は在籍中
で、マラ5はベゼニック氏と二人で吹いたそうです。(ベゼニック氏と入れ替わりで首席に就任し、もう
一人の首席のアイヒラー氏と二人で吹いていて、Tuttiでのあの分厚い音はてっきりアイヒラー氏だと
ずっと思っていたのですが、違いました。)ちなみに、あのソロはどんな楽器で吹いたのかお聞きした
ところ、今回のブラスクインテットでも使っていたモンケのB管とのことでした。30年近く同じ楽器を
ずっと吹いているようです。(モンケは置き引きの難からは逃れたようですね。)今回のクインテット
でも、グロート氏と二人でモンケB管を吹く曲は、レヒナーのC管とは一味違った往年の響きを聴くことが
できました。首席を降りたら、きっとこれからはBPOでもまたこのモンケBを使うのでしょうね。
ちなみに、氏はハイティンクとのマラ5の録音でも素晴らしいソロを残していますが、こちらはC管を
使ったそうです。
で、73年のザルツブルクでのカラヤンとのマラ5ですが、うにょさんの御指摘どおり、半年前の正規盤の
録音とはかなり雰囲気が違いますね。(何年か後のマラ6もそうですが、完成度は低いのかもしれませんが、
正規盤にはない躍動感がカラヤンのライブにはありますね。)
このライブの冒頭のTpソロも、粗削りながら分厚い音でとても素晴らしいと思うのですが、正規盤とは
あまりに雰囲気が違うので、ひょっとしたらクレッツァー氏以外の方が吹いているのではないかと思って
いました。(おまけに、2楽章ではとんでもない大チョンボをしていますし・・)
が、こちらもクレッツァー氏が吹いていると教えてくれました。マラ5の冒頭ソロについては、このライブ
が氏のベストパフォーマンスかも知れませんね。
(ただし2楽章のチョンボは・・・流石に御本人にはお聞きすることはできませんでしたが・・・)
氏に「あの演奏は、CD化されていたっけ?」と聞かれましたので、「知人が当時FMで放送されたものを
録音したテープをもらい、CDRに焼いている」と(半分うそですが)お答えしたところ、納得されて
いました。氏も、御自身が演奏している昔のLPをPCでCDRに焼いて聴いているそうです。
この73年のザルツブルクでの演奏時に、氏が正式に首席として入団されていたのかどうかは分かりません
が、73年秋のBPO来日公演時には、ソロTpをクレッツァー氏とグロート氏のお二人が吹いて、アイヒラー氏
は下吹きに回っていましたので、この時点では既にベゼニック氏は引退してクレッツァー氏は首席に就任
し、翌年首席に就任するグロート氏は未だ試用期間だったのでしょうかね。
(それにしても、この年の来日公演でのTpセクションの一連の演奏は凄いですね・・・)
>最上さん、アブゲリノスさん、ユウキのちち殿
ホルヒ氏に関しての情報ありがとうございました。
「2年間のプローベ ヤールの後、投票で落ちた」ということは、
首席奏者としては試用扱いで参加していたが、正式な首席ではなかったということなんでしょうか。
氏のプロフィールには、「カラヤン晩年のBPOで首席を勤め…」といった表現が使われるようですが、
そうだとするとこれは微妙なのですかね。
>マーブル@まだ初心者さん
7月のBPOブラスクインテットの来日公演、招聘元の名古屋音大の太っ腹のおかげか法外に安い値段
でしたので地元の演奏会はパスして名古屋まで遠征をいたしました。(楽屋でも名古屋音大の主催の方には
大変親切にしていただきました。流石名音大!)終演後、メンバーの皆さんと御一緒し、ゲスリング氏とも
少しお話をさせていただきましたが、ユウキのちちさん言うところのウテシュ氏とは違い、非常にまじめな
性格の方のようにお見受けしました。アンサンブルでの氏のソロは、こちらもユウキのちちさんの
おっしゃる通り絶品ですね。
ヘボレッチェさん(お元気ですか?)がお詳かったようですが、氏は非常に古いクルスペのTbを使用
しているようです。「今日使った楽器にはチューニング管がついていないんだ」と言われ、しばらく
その意味が理解できませんでしたが、Tbはスライドで如何様にも音程調整ができるからチューニング管が
ない楽器などもあるのでしょうかね?
初めて投稿します。ヘボモンケさん、大変ご無沙汰しております。
先日、カラヤンのマーラー5番のライブ録音のCDRなるものが売られていて、
つい購入したのですが(まさかこんなものが発売されているとは知らず・・・)、
これは一体、誰がラッパのトップを吹いているのでしょうか。ご存知の方は
いらっしゃいますか?
グラモフォン盤とはかなり雰囲気が違って全体的に熱い演奏で、結構気に入りました。
ライブならではの盛り上がりがいいですね。カラヤンの印象も違って聞こえました。
これが本当に本物のカラヤンのライブかを確かめる術もないのですが・・。
録音の日付は1973年8月28日になっています。
どなたか、このCDRのシリーズについてご存知の方はいらっしゃいますか?
Fachmann fur Klassischer Musik
というロゴがついています。