ベルリン・フィル団員情報


Vorschau 1997/98 にみる団員の異動

1.Violinen

コンマス陣に変更はない。トゥッティで何人か辞めた人がいるが、そのうち、ベルント・ゲラーマンがミュンヘン・フィルのインテンダントとして、ヘルマン・メニングハウスがバイエルン放送響のビオラのトップとして、それぞれ移籍したのが注目される。後任の新人ヴァイオリン奏者として、 日本人と思われるカトヴァ・マチダ=ヴェレン(Katowa Machida-Wellen)という名前が見える。 97年11月に中継された定期演奏会(シベリウス2番がメイン)で、コンマスのライナー・ゾンネのすぐ横で弾いていた女性がこの人ではないかと思われる。
2.Violinen
第1シュティムフューラー(1.Stimmführer)という名のトップ奏者に、アダム・タウビッツ(Adam Taubitz)が就任。白髭のヴェストファールの後任。
Kontrabässe
95年に退団したツェペリッツの後任の第1ソロとして入団していた若いヤンネ・ザクサラ(Janne Saksala)が、ソロを降りてトゥッティの団員に。現在は後ろの方でのびのびと弾いているように見える。
Flöten
ソロに変更はないが、マルセラ・クラッツ(Marcella Kratz)とイェルカ・ヴェーバー(Jelka Weber)が新しく入団。 クラッツはベルリン・ドイツ交響楽団から移籍して97年1月から既に入団しており、マタイ受難曲でも活躍していた。 98年5月のストックホルムからの中継では、3番を吹いている女性である。
Klarinetten
ソロにマルコ・トーマス(Marco Thomas)が就任。96/97年シーズンの途中から入団したものと思われ、 97年3月のイースター音楽祭の団員名簿にも記載がある。 ただしこの年のザルツブルクでの出演はなかった。
Fagotte
カラヤン時代にはピースクと並んでソロを務めていた、1934年生まれ1955年入団のマンフレート・ブラウン(Manfred Braun)が退団。 大阪フェスティヴァルホールにブラームス4番を演奏しているカラヤン/BPOの写真が飾ってあるが、ファゴットのトップにブラウンの顔が見える。 この写真を見る度に、生で聞いてみたかったと、いつも思う。
Hörner
1931年生まれ1964年入団のゲルト・ザイフェルト(Gerd Seifert)が定年を迎え(日本公演で「復活」を演奏した96年10月17日が65歳の誕生日)、96/97シーズン途中で退団したようである。 97年3月のイースター音楽祭の団員名簿からも名前が消えており、出演していなかった。 後任としてマルクス・マスクニィティ(Markus Maskuniitty)が入団。 マーラー3番などで活躍している。 ハウプトマンも97/98シーズンからソロを降りて、最近は4番を吹いているようである。
Pauken
1930年生まれ1970年入団のオスヴァルト・フォーグラー(Oswald Vogler)が退団し、ヴィーラント・ヴェルツェル(Wieland Welzel)が入団。まだ20代の若手。 ハンブルクで勉強し、シュヴェーリンのオペラハウスで演奏していたという。 長身でフォームはきれいな人。 コンセルトヘボウの若手のコムストに似ているような印象を受けた。 名門オケのティンパニ奏者には、長身とフォームの美しさが求められるのであろうか。

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