ベルリン・フィル情報


2000/2001 プログラム概要

Saisonvorschau 2000/2001(Mai 2000) より
9月:  第50回ベルリン芸術週間「100年の響き」の一環で、5人の今世紀の作曲家が取り上げられる。
アバド(R.シュトラウス:「ドン・キホーテ」、「エレクトラ」抜粋)
デゥトワ(ラヴェル:道化師、ツィガーヌ(諏訪内)、左手(Thibaudet)、ダフニス全曲)
ラトル(ヤナーチェク:タラス・ブーリバ、グラゴール・ミサ)
ヤンソンス(バルトーク:Vn協2(Shaham)、オケコン)
アバド(ストラヴィンスキー:星の王、詩編交響曲、火の鳥)

10月:   アバドの最初の演奏会は、ドイツ統一の日(10月3日)の記念演奏会で、今シーズンのテーマ「冗談」シリーズの開幕も飾る。マゼール自身による「指輪」アレンジの他、ゲルギエフのプログラムも意欲的。
アバド(プロコフィエフ:「道化師」、メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」、ロッシーニ:オペラ・アリア、ニコライ:「ウィンザー」、ストラヴィンスキー:サーカス・ポルカ、シュトラウス:「ティル」)
アーノンクール(ハイドン:S83、ハルモニー・ミサ)
マゼール(ワーグナー:「指輪」抜粋 Ring ohne Worte)
ゲルギエフ(カンチェリ:レクイエム、チャイコ:S5)
ゲルギエフ(リャードフ:魔法にかけられた湖、ラフマニノフ:P協3(Zimerman)、モソロフ:「鉄工所」、ショスタコ:S9)

11月:  バレンボイムはカラヤンのようなプログラム?  アバドのワーグナーは、日本公演の「トリスタン」、翌シーズンの「パルジファル」に備えて?
バレンボイム(浄夜、ブラームス:S1)
アバド(ワーグナー:「パルジファル」前奏曲、「トリスタン」前奏曲と愛の死、ファウスト序曲、「ワルキューレ」「パルジファル」より)
このあと、11月23日より12月4日まで、日本公演。

12月:   このシーズンは、オペラの演奏会形式(全曲)の公演がない。 その代わり?、イースターの準備も兼ねてか、ジルヴェスターで「ファルスタッフ」の抜粋が、ヴェルディ・イヤーの幕開けとして演奏される。
ノリントン(グルック:「アウリスのイフゲニア」序曲、モーツァルト:P協22(Zacharias),ハイドンS92)
ジンマン(モールァルト:S33、ラヴェル:P協(Grimaud)、リゲティ:ロンターノ、ヴァレーズ:アメリカ)
ヘレヴェッヘ(バッハ:カンタータ36番、クリスマスオラトリオ 1-3)
ジルヴェスターは、アバドによる「ファルスタッフ」抜粋。

1月:   没後100年の作曲家の命日(1月27日)に因んで、ヴェルディのレクイエムが演奏される。 その他、ブルックナーの交響曲が3曲取り上げられる。
イヴァン・フィシャー(ハイドン:S88、ルトスワフスキ:チェロ協(Perenyi)、ブルックナー:S0)
ヴァント(ブルックナー:S8)
アバド(ヴェルディ:レクイエム)
メータ(ハイドン:S96、ブルックナー:S4)

2月:  2都市で、ベートーヴェンの交響曲とピアノ協奏曲が全曲演奏される。
ローマでのベートーヴェン・ツィクルス(2/8, 9, 11, 12, 14, 15)
ウィーンでのベートーヴェン・ツィクルス(2/17, 18, 19, 21, 23, 24)
そのあと、アテネ公演(ベートーヴェン:S4,7)

3月:   アバド/BPOとマルサリス及びジャズオーケストラとの共演が注目されるが、 他にもメッツマッハーのプログラムを始め、興味深い曲目が並んでいる。
アバド指揮で、マルサリスとリンカーン・センター・ジャズ・オーケストラとの共演 (ストラヴィンスキー:ラグタイム、ダンバートン・オークス協奏曲、ショスタコーヴィチ:ジャズバンドのための第1組曲、ガーシュウィン:3つの歌、マルサリス:All riseより、エリントン:Harlem)
ノリントン(ヴォーン=ウィリアムズ:S2「ロンドン」、ヘンデル:王宮の花火、エルガー:序曲「コケイン」、ウォルトン:「王冠」)
ラトル(デゥティユー:委嘱新作初演、メシアン:かなたの閃光)
メッツマッハー(ストラヴィンスキー:ペルセフォネ、ツィンマーマン:フォトプトシス、スクリャービン:法悦の詩)
ハーディング(ベルク:抒情組曲、ブリテン:ノクターン、シューマン:S3)

4月:   イースターは、「ファルスタッフ」とベートーヴェン(アバド)、それにメータのブルックナー。 その後のラトルのプログラム、「田園」の前に、ヤナーチェクのオペラを置くというのが、何とも心憎い。
イースター音楽祭(4/7〜16)
ラトル(ヤナーチェク:「イェヌーファ」第2幕、ベートーヴェン:S6)
アーノンクール(モーツァルト:音楽の冗談、モーツァルトとベートーヴェンの演奏会アリア、ハイドン:S82)

5月:   アバドは、これでBPOとは、10番を除くマーラーの全交響曲を演奏したことになる。 注目はサロネンのプログラム。 「レンミンカイネン」は4曲からなる組曲で、2曲目が有名な「トゥオネラの白鳥」。 いよいよ、ドミニクのトゥオネラが、サロネンの指揮で実現!!  あと、オラモ(Sakari Oramo)という指揮者は不詳だが(初登場?)、 ティンパニ大活躍の「不滅」が演奏されるのが気になるところ。
アバド(マーラー:S7)
サロネン(ザッハー追悼演奏会、リゲティ:メロディー、バルトーク:ディヴェルティメント、シベリウス:レンミンカイネンの伝説)
マゼール(シェチェドリン:P協5(Mustonen)、デゥカス:魔法使いの弟子、バルトーク:マンダリン組曲)
オラモ(シベリウス:ポホヨラの娘、ショスタコーヴィチ:チェロ協(Schiff)、ニールセン:S4「不滅」)
なお、5月1日のヨーロッパコンサートの有無は不明。

6月:  
バレンボイム(聖霊降誕祭モーツァルト・フェスト)
ザンデルリング(ハイドン:S39、シューマン:チェロ協(Harrel)、ショスタコーヴィチ:S6)
ハイティンク(ハイドン:S101、シュトラウス:「ブルレスケ」、モーツァルト:P協14(Ax)、ストラヴィンスキー:カルタ遊び)
サヴァリッシュ(ハイドン:S60、チャイコフスキー:Vn協(Zimmermann)、シュトラウス:家庭交響曲)
シャイー(ストラヴィンスキー:プルチネルラ、チャイコフスキー:S4)
シーズン最後のヴァルトビューネは 7月1日で、ドミンゴの指揮。サラ・チャンのヴァイオリン。 曲目未定。

(2000年5月28日)

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