雑  感
2000年4月


新学期が始まると、更新する意欲が、ますますなくなってくるのですが。

BPOのオペラ録音に関して、一番古いのは、1937年のビーチャム指揮の「魔笛」であるとの貴重な情報を、山本さんよりいただきました。 どうもありがとうございました。 早速調べたところ、新星堂から復刻されて出ていたようです。 もう在庫はないでしょうね。

それから、来年のイースター音楽祭の予定が、 ポルツァーのHPにもう出ていたようです(今年の下の方に)。 2001年4月7〜16日で、「ファルスタッフ」、ベートーヴェンが、P協5(ポリーニ)、S7の組み合わせと、V協、S2、合唱幻想曲の組み合わせ(以上、アバド)。 メータのコンサートが、ハイドンS96、ブルックナーS4。 まあ、メータなら、マーラーの方がよかったのでは、という気もしますが。

(4月20日)

今年のイースター音楽祭は、4月15日から開幕です。 目玉の「シモン」は、初日の15日と最終日の24日。 今年は、現地の新聞のHPを指をくわえて眺めるだけというのが、残念ですが。

さて、「シモン」を演出するペーター・シュタイン、当初は夏の音楽祭にも移行されるはずだったということで、夏の音楽祭からも演出料をもらうという裁判を起こしているようですね。 あと、来年の 簡単な概要も発表になっています。 2001年の「ファルスタッフ」は、ターフェル(ファルスタッフ)とハンプソン(フォード)が出演し、演出がドネラン(Declan Donnellan) という人。 オペラ以外の3回のコンサートは、98年から客演指揮者を2人にして、1回だけ振っていたアバドが、来年はまた2回で、どちらもベートーヴェン。 ソリストにポリーニとヴェンゲーロフが登場。 あとの1回は、メータの指揮。 コントラプンクテには、ポリーニも登場するようですが、客席がいっぱいになるのかどうか。

70〜80年代のBPOの録音に関して、神戸の小柴さんから、クレーのベートーヴェンとオイストラフのモーツァルトについて情報をいただきました。 そういえば、オイストラフのモーツァルトは、FM放送で聞いた記憶がよみがえりました。 どうも、自分に重要なレパートリーでないと、忘れてしまうもののようです。 今後とも、いろいろご指摘いただけますと幸いです。 また、BPOのオペラ録音 についても、先日からアップしておりますが、これもご確認いただけますとありがたいです。 全曲録音では、カイルベルトの「魔弾の射手」が一番古いんでしょうかね。 先日、地元のヤマハに注文してみたら、EMIの国内盤は、生産中止だそうです。うーむ。 月末に関西方面に出かけるときにでも探してみたいと思います。 あと、ムーティのヴェルディ「聖歌四篇」も、生産中止で入手できませんでした。 マゼールの「スラヴ舞曲」(1200円)は、ティンパニ・パートの改変(コントラバスなどと同じ音符を叩かせている)が気になって、スラヴ舞曲第1集の国内版スコアまで、買ってしまいました(^_^;)。 あと、前回の雑感で触れた井上さんの近況について、中村さんからメールで教えていただきました。 本当にいろいろありがとうございます。

(4月16日)

今度、大野和士氏が音楽監督に就任するモネ劇場には、89年3月、一度だけ行ったことがあります。 まだモルティエの時代だったはずで、演目は、ワーグナーの「パルジファル」。 指揮はカンブルラン、演出はムスバッハでした。 この演出、なかなか斬新でした。 場面転換では、モノリスのような立体が縦横に動き回っていたのが印象的。 正餐式の場面もあまり神聖な雰囲気のものではなく、ドイツの新聞の批評でも 「舞台神聖祭典劇の否定としてのパルジファル」という見出しだったような。 当日券が、最前列の上手側の席ぐらいしか残ってなくて、チューバの音がもろに聞こえてくる感じだったのと、オケピットに覆いがかかっていたのも印象に残っています。 モネ劇場のピットは、バイロイトみたいなのかと思ったのですが、どうもこの「パルジファル」の時だけだったようです。 (ちなみに、私と同じミュンヘン大学に当時在学していた井上さんという方と、終演後、一緒にムール貝を食べた美味しい思い出もあるのですが、この井上さん、最近どうされているか、ご存じの方、おられませんでしょうか。 その後、クーンの助手になられたそうで、かなり以前、サントリーでの「ボエーム」でウェーター役をしている姿は、テレビで拝見したのですが。)

大野さん、クラシック・ニュースによると、ショーソンの「アーサー王」という珍しいオペラも取り上げるようですね。 このオペラ、「オペラとオペラ・コミック」(クセジュ文庫)によると、「ショーソンの『アーサー王』は1885年に書き上げられたが、1903年にやっとブリュッセルの造幣局で上演されたきりで、その後はフランスのどの舞台にも上ることはなかった」(89頁)と紹介されています。 モネ劇場の由来を考えると、まあ、造幣局でも間違いではないのでしょうけど。 なお、ブリュッセルは、モネ劇場も含め、白い建物が多かったように思いました。 翌日は、死の都ブルージュへ出かけ、晩はリエージュで「ローエングリン」も見てきたというのが、 現在のところ、唯一のベルギー体験です。

(4月6日)

アバドに関する貴重なHPが、また新しく開設されました。 辻野さんの Claudio Abbado資料館です。 現在は、まだ試験公開中とのことですが、 多くの皆さんのご協力で、この資料館もますます充実していくことを期待して、 ご紹介させていただきます。

さて、そのアバドの今年のヨーロッパ・コンサートですが、今朝配信されたBPOの Newsletter によりますと、ドイツと日本で生中継されるとのこと。 現地時間では、11時〜13時ですから、日本時間では、18時〜20時でしょうか。 この情報の通りだと、大変うれしいのですが(^_^)。 (だとしたら、やはり、昨年、問い合わせや抗議がたくさんあったから?) なお、この Newsletter は、BPOの 公式HP の中のレコーディング紹介のところから登録できるものです。 もう登録済みで、このニュースをすでにお読みの方もたくさんおられるかと思いますが、 もちろん無料ですし、BPOファンの方で、まだの方は、登録をお薦めします。

(4月3日)

さて、恒例となった?《今月のBPO》、4月は4〜6日にアーノンクールがブルックナー8番を指揮。 3月末のブルックナー3番は、予定通り演奏されたようです。 このあとが、ザルツブルクの イースター音楽祭(4月15〜24日)。 私は今年は残念ながら、現地に聞きに行けません。 聞きに行かれた方のご報告を楽しみにお待ちしております。 どうか、よろしくお願いします。

カラヤン以外の指揮者との BPOの録音(1970〜80年代)のリストを作成していますが、カラヤンの録音が嫌いなわけではありませんので、誤解のないよう申し添えておきます。 カラヤンのCDは、もちろんかなり持っていますが、カラヤンに関しては、完全ディスコグラフィーの載った本も販売されており、私がここでやるまでもないと思っています ( どなたか作られましたら、リンクさせて下さい )。 カラヤンに関しては、ライブ録音の放送記録などの充実したページもできており、いずれはきちんとしたリンク集を作ることで対応したいと思っているのですが、手付かずのままで申し訳ありません。

BPOの録音が発売されても、将来、安く再発されたら買おうと思っていたものがいくつかあって、 そうしたものは、安く出るたびに、喜んで購入しています。 最近では、輸入盤で1000円ぐらいで売られていたマゼールのブルックナー7番などですが、 そうしたCDの中で、買い忘れているものがないかどうかをチェックするのも作成した理由の一つです。 国内盤でも、ハイティンクのマーラー5番が1500円で出ていたことがわかり、EMI の Red Line シリースで1200円で出ているCDで買い残していたマゼールの「スラブ舞曲」、テイトの「ペール・ギュント」などと一緒に購入してきました。 今日は、BPO以外では、チェリビダッケのブルックナー集も購入したのですが、じっくり聞く時間があるのか心配です(^_^)。

ところで、1960年代にも、カラヤン以外の指揮者による名盤も多く (これもいずれリストを作りたい)、愛聴するCDもあるのですが、BPOを聞くという点では、個人的には、1970年代以降のものを楽しんでいます。 ティンパニにフォーグラーが加わり、トランペットにもクレッツァーやグロートが加わり、より洗練された響きが味わえるように思っているからなのですが。 1980年代最後の録音は (ジルヴェスターの録画を除くと)、1989年12月のアバドの音楽監督決定後、最初の演奏会でのマーラー1番。 ここに至るまで、いろいろな指揮者が登場する様子もなかなか興味深いのではないでしょうか。 マゼールはその後の録音をキャンセルしたとかいう話もあるようですし。 1990年代については、今のところ、あまり強い興味はないので、作成する予定はないのですが、録音件数が減ってきていることがわかるのでしょうかね。

(4月2日)

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