雑  感
1999年9〜11月


どうも、1ヵ月以上も更新できず、失礼いたしました。 月末なので、慌てて何か書いておこうと思います(^_^;)(_ _)。

9月は、華やかな芸術週間のマーラー・チクルスの一方で、インテンダントのヴァインガルテンが、2001年で辞任することが発表されたようです。 それから、私は全然知らない団体なのですが(どの程度有名なのでしょう?)、ロックバンド Scorpionsと、2000年のハノーヴァー・エキスポで共演することも、正式に決定したようです(演奏旅行の日程にあるように、来年の6月25日なのでしょう)。 ヴァインガルテンはこれに反対していた模様で、まあ、これも辞任の原因の一つなのでしょうか。 この演奏会、日本でもテレビで見れることを期待したいものです。 また、人気歌手のウード・ユルゲンスとのレコーディングも予定されているとか。 BPOもポピュラー路線を邁進?という感じですが、ヴァインガルテンには「マーケットに媚び過ぎ」と見えたようですね。

Dürfen Philharmoniker mit Scorpions spielen? (BPOは Scorpions と共演してもいいのか?)

Philharmoniker rocken doch (BPOはやはりロックを演奏する。)

まあ、2000年になって、時代も移り変わっていけば、いつまでも旧態依然としている訳にもいかないのでしょうから、BPOの新機軸にも注目したいところではあります。 とはいえ、R.シュトラウスなどでは、いつまでもゴージャスなサウンドを聞かせ続けて欲しいものです。
( 9月30日)

9月29日に、アバド/BPOの演奏で、リームの "In doppelter Tiefe" の初演が行われたようです。 この演奏会の後半が、マーラー「大地の歌」ですが、本日のTagesspiegel紙の批評では、リームの曲への言及の方が長いようですね。 ちなみに、このプログラムで、このあと、9月30日、10月2〜3日と演奏したあと、BPOは「ドイツ連邦共和国50周年」という名目でアメリカを中心とする演奏旅行に出る訳です。 ただし、このツアー、アメリカに行く前に、前首都のボン(10/6)からスタートして、モスクワ(10/8)、ロンドン(10/11)、パリ(10/12)とまわり、その後、アメリカはワシントン(10/16)から始まるというスケジュールのようです。 よくわからないスケジュールだなぁと思っていたのですが、この記事によると、戦時中のいわゆる連合国の首都を訪問するという意図があるようです。 で、このツァーにもこのリームの曲をもっていくのだとか。

なお、後半の「大地の歌」については、簡単に触れられているだけですが、室内楽的な透明さに留意した演奏で、 最後の「告別」でのフルート、オーボエ、ファゴットなどによる自然を模倣したような音形の重なり合いは、奏者の自主性に委ね?、新境地を開いていたとか。 ヘプナーとポラスキーの両歌手も悪かろうはずがなく、 全体としては、なかなか感動的な演奏で、終演後は長い沈黙のあと、盛大な拍手だったようです。 録音があれば、一度聞いてみたいものではあります。

(10月 1日)

BPOは、10月の演奏旅行も終わり、11月からは本拠地での演奏が続くようです。 アーノンクールとのベートーヴェンのピアノ協奏曲第3番(ムストネン)と交響曲第8番他(4〜7日)、 バレンボイムとのファウスト交響曲他(11〜13日)は既に終了し、 このあと、ヴァントとのブルックナーの交響曲第7番(19〜21日)、 アバドとの「シモン・ボッカネグラ」(27, 29日)というのが11月の予定のようです。

先日、長年、イングリッシュホルン(及びオーボエ)奏者を務めていたゲルハルト・シュテンプニクが75歳で亡くなったようです。 1924年生まれで、BPOには1946年の入団。 名手として名をはせ、シベリウスの「トゥオネラの白鳥」の録音では、必ず名前が載っていたほど。 定年になってもなかなか辞めさせてもらえず、68歳でやっと退団 (幸い、後任もドミニクという名手に恵まれた)。 闘病中の死亡だったようです。 下記に記事があります。 長年にわたる活躍に敬意を表しつつ、ご冥福をお祈りしたいと思います。

Gerhard Stempnik tot
(11月15日)

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