雑  感
1998年11月


いよいよ11月になりました。 私の方は、来週の第九に向けて、そろそろ精神集中かなといったところ。 この土・日も練習がありましたが、指揮の田中一嘉さん、オケの奏者にとっては全然気の抜けない素晴らしい指揮振り。だいぶ疲れましたが、勉強にもなりました。 (ちょっとでもいい加減に叩いていると、すぐに指摘される ^_^;)

さて、11月29日には、いよいよ「トリスタン」が演奏会形式で演奏される予定です。 これの舞台上演が、来年の春、ザルツブルクで行なわれる訳ですが、イースター音楽祭事務局からの通知が、本日やっと届きました(^_^)。 確保された私の席は、2階5列21番とか。 ど真ん中だった今年の5列17番より、4席右寄りですが、あまり中央だと、かえって落ち着かないので、ちょうどいいかと。 もちろん、チケットが届いた訳ではなく、これから所定の期日までに送金すれば送ってくることになるはずです。 ちなみに、私の席の料金は、「トリスタン」が3,200シリング、3回のコンサートが各1,500シリング、これだけで、7,700シリング、これに諸経費(135シリング)、そして年会費として別に 3,900シリングを支払うようになっています。 10万円以上が吹っ飛んでいく勘定です。 (もっとも、嫌ならやめればいいだけですが ^_^;;)

(11月 2日)

長年、ベルリン・フィルのインテンダントを務めたヴォルフガング・シュトレーゼマンについては、6月の雑感でも触れたことがありますが、先週の金曜日、11月6日、94歳の高齢で亡くなられたようです。 詳細については、Berliner Zeitung の記事をご参照下さい(なお、この記事では、金曜日に死去と書かれているが、朝日の速報では、7日死去となっている)。 いずれ、シュトレーゼマンのページも作成したいと考えてはいましたが、ご冥福をお祈りする次第です。
(11月 9日)

まあ、たまには、ベルリン・フィルに関係のない話題も書いておきましょう(^_^)。

私の出身地である宮城県の政治家というと、三塚博のような情けない人もおりますが、かつては、尾瀬の自然を守った環境庁長官として、今でも語り草になっている大石武一のような方もおりました。 昨日の火曜日、徳島大学の非常勤講師室で、いつもお会いする英語の先生と雑談していたのですが、その女の先生が大石氏の娘さんと大学時代からの友人であるという話になりました。 で、この大石氏の娘さんというのが、ドイツで舞台の装置や衣装の美術の仕事をされているのだとか。 私は、89年6月にフランクフルトでブリテンの「真夏の夜の夢」を見たことがあるのですが、お名前を聞いて、その時の舞台衣装を担当していたのも、この方(Kazuko Watanabe)だったということがわかりました。 ちなみに、この時の舞台は、童謡ではないですが、「証城寺の庭の月夜」みたいな感じのものでした。 オベロンはコワルスキー(もっとも、その頃は、その後こんなに有名になるとは思ってもみなかった)。 指揮はベルティーニ。 世の中というのは、相変わらず、あちこちでつながりがあるもののようです(また、この英語の先生の娘さんは、ジュリアード出身のヴァイオリン奏者でもある)。

13〜14日と大阪の国立民族学博物館の研究会に出かけることになりましたので、また更新が遅れると思います。というか、これから発表の準備をするのですが、ちゃんと間に合うのかどうか(^_^;)。

(11月11日)

今年のベルリン・フィルのジルヴェスター・コンサートには、パヴァロッティが出演するようです。
Pavarotti kommt (パヴァロッティがやって来る)
他に、フレーニ、シェーファーなども出演するようです。曲目については、まだ触れられていません。 また、パヴァロッティは、1月25日にベルリンドイツオペラでもリサイタルを開催するようで、ベルリンでの相次ぐ登場が話題になっています。
Pavarotti zum Zweiten!
(11月15日)

ワーグナーのオペラの開演時刻について

通常、オペラは夜の10時と11時の間に終演するように、開演時刻が設定されるようです(もちろん、ヨーロッパでの話)。 ですから、短いオペラの場合、例えば、この春のウィーンでの「サロメ」は、通常のコンサートの開演時刻の8時よりもさらに遅い、8時30分開演でした。 こんな感じで設定すると、長大なワーグナーの場合、夕方の5時か5時半に開演というのが、妥当な線になります。ウィーンで私がこれまで見た演目では下記の通り。

「リエンツィ」  19:00〜22:30
「トリスタン」  17:30〜22:00
「ワルキューレ」  17:30〜22:30
「神々の黄昏」  17:00〜22:30
「パルジファル」  17:00〜22:00

もちろん、終演時刻はプログラムに書かれた予定時刻で、実際はもっと延びる方が普通のようです。 ミュンヘンでも、オペラの開演時刻はウィーンと同様の印象で、ワーグナーの開演時刻は、だいたい5時から、遅くても6時。 ところが、例外があって、「ニーベルングの指環」の「ワルキューレ」「ジークフリート」「神々の黄昏」の3つは、午後4時の開演でした。 そして、幕間の休憩時間は、まるまる1時間とるのです。 観客は休憩時間は客席に残ることは許されず、その間、いろいろ舞台装置の準備などもやっているようでした。

その後、バイロイトに行く機会があり、そこの上演形態に接したのですが、バイロイトでも「ラインの黄金」以外は、すべて午後4時開演、休憩1時間ということがわかりました。 結局、ミュンヘンもこのやり方を踏襲したのかと(^_^)。 今回、ベルリン・フィルの「トリスタン」、ベルリンでの演奏会形式の上演も、ザルツブルクでの舞台上演も、開演時刻が午後4時。 このバイロイト路線を踏襲したのだろうかと、思わずニッコリしてしまいます(^_^)。 もっとも、休憩時間が1時間もあるかどうかは、まだよくわかりませんが。

(11月30日)

前月の雑感   雑感   翌月の雑感